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ベンチャー企業におけるCFO活用の新潮流― フラクショナル(パートタイム)CFOの効用

近年、成長企業やスタートアップの財務部門では、フルタイムCFOの採用が一層困難になっています。とりわけ会計士や専門家人材は、フルタイムの役職を回避し複数案件を並行する傾向が強く、採用市場も流動的です。実際、近年のフルタイムCFOの年俸は1500万〜2000万円(+ストックオプション)に達するケースも多く、中小ベンチャーにとっては大きな固定費負担となります。このような背景を踏まえ、フラクショナルCFO(社外CFO/業務委託型CFO)を活用するメリットは多岐にわたります。

1.費用対効果の最適化

フラクショナルCFOであれば、必要な時期・領域ごとにミッションの焦点を絞り、月額報酬や短期委託でコストを抑えつつ、十分な専門性を確保できます。また社内のリソース配分も柔軟に行えるため、事業開発や営業面へのリソース優先が可能となり、経営全体の資金効率が向上します。

2.高度専門性の柔軟な導入

言わずもがなですが、会計士やコンサルタントによって得意分野や経験領域の深さは千差万別であり、すべてのCFO業務に深い洞察力をもって対応できる人材は存在しないと言い切れるほど、CFOの業務範囲は多岐に渡ります。且つ、専門的知識のアップロードも必要な領域が業務範囲に多く含まれる、という背景もあり、フラクショナルCFOを活用することで資金調達、経営企画、内部統制、IPO準備など複雑なタスクが増大する局面で、ミッションごとに最適な専門家を起用することができます。また、多業種・多社経験を持つ人材により、外部ベストプラクティスや投資家ネットワークの活用も容易です。

3.リスク分散と経営の安定性向上

フルタイム採用の場合に生じやすい業務属人化や急な離職リスクを回避でき、継続性のある経営管理体制を維持できます。フラクショナルCFOはサポート範囲や稼働期間も調整可能なため、事業フェーズごとの柔軟な組織運営が実現できます。

今後、ベンチャー企業が成長段階で高水準の財務機能を効率的に維持するには、「必要な時期に、必要な専門性を最適な形で導入する」パートタイムCFOの選択肢が、より重要性を増すものと考えられます。

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